農業もタブレットで管理!どういったメリットがある?
- 2023.01.13
- 業種別活用法
タブレットが発売されるようになってから間もなく、農業分野でもJA(農業協同組合)が導入を進めてきました。タブレットとは関連性がないと考えがちな農業分野ですが、実は営農指導に最適であることを検証し、活用の幅を広げています。
この記事では、農業分野におけるタブレットの使い方と活用のメリットを紹介します。また、今後普及が考えられる「スマート農業」での活用の可能性も説明していきましょう。
農業とITの現状
さまざまな業種・分野でデジタル化が加速していますが、農林水産分野ではIT化が遅れていると言われています。農林水産省の調べによると、その理由として「高齢者が多いため」との回答が約半数を占めています。農業就業人口は令和3年時点で130.2万人、うち65歳以上が90.5%です。
ほかにも個人経営が多く投資が回らないこと、または個人経営で必要ないと感じているといった理由もあげられていました。
一方で、個人農家をサポートする側ではデジタル化が進められています。JAでは、農業従事者のアドバイザーであり技術指導を行う「営農指導員」がタブレットの効果を実証し、サービスの向上に努めています。
また農地調査・指導を行う「農業委員会」でも、業務改善を目指しこれまでの紙媒体を改めて、タブレットにシフトするべく操作の方法を学ぶ講習会や研修を行っています。
農業でタブレットを活用するメリット
では、なぜ農業分野でタブレットを活用する必要があるのでしょうか。そのメリットをあげていきましょう。
農地での持ち運びに便利
これまで持ち歩いていた広告やパンフレット、各種資料などをコンパクトなタブレット1つに納めることができます。農地・農家を訪れるときや、現地調査を行うときも手軽に持ち運びができるうえ、紙資料を探す手間や紛失などのリスクも回避します。
また、パソコンのようにキーボードがないことで、汚れやホコリがつきにくく農業現場でも使いやすいのもメリットです。
操作しやすい
タブレットは、起動が速く操作性にも優れています。PCとは異なり、モバイル通信契約にすることですぐにインターネットに接続でき、農地でも作業場でも場所を選ばずに活用できます。紙と同じ感覚で閲覧でき、慣れれば操作も困難ではありません。
特に小さな文字が見えにくい場合でも、手を使って簡単に拡大することができるので高齢者には使いやすいと考えられます。
必要な情報をすぐに提供できる
これまでの営農支援では、紙媒体による案内や、口頭での説明が主な手段でした。そのため、分からないことがあった場合は事務所に戻ってから電話で回答したり、後日口頭で説明したりする形がとられていました。
一方タブレットを使えば、必要な情報にすぐにアクセスできるため、手に資料を持っていなくてもスピーディーに情報共有、解決することができます。
現地調査の画像を活用できる
営農指導では、生産現場で作物の育成や害虫の発生など、状況を見ながら適切に指導・提案していく必要がありますが、タブレットで撮影したものを使って状況を説明したり、ほかの参考資料として活用することができます。
農業従事者がスマートフォンやタブレットで写真を送ることができれば、現地に赴かなくても状況を把握して説明することも可能です。
現地調査も、写真をとることで後日の相談や審議に役立てることができるでしょう。
スマート農業の時代にもタブレットを
近年は、農業分野でもAIやIoTなどの先進技術を取り入れる「スマート農業」が推進されています。
ドローンを使って農薬を散布する、カメラやセンサーを搭載した農機ロボットで作物を収穫する、人工知能を使って農業技術のノウハウをシステム化する、といった技術開発が進められています。
特に就業人口が年々減少の傾向にある農業は、農作業の効率化・省人化とともに、生産性向上・技術伝承といった課題を先進技術で解決することが求められています。
スマート農業では、農作物の生育状況や日照条件、気候などあらゆる変化をビッグデータとして収集・活用する取り組みも行われています。多くのデータが収集できれば、さらに効率的な農作物の収穫も期待できるでしょう。
農林水産省でも、「スマート農業技術カタログ」を公開し、農機サポートシステムや栽培管理、経営管理システムなど、包括的に多様な技術を紹介しています。
まだ一般化するには高額なものもありますが、タブレットならPCと比較しても低価格で導入しやすく、経理や栽培管理など、これまで紙で行ってきた作業を効率化することができるでしょう。
まとめ
農業従事者にとっては、タブレットを使い慣れるまでに時間がかかるケースもあります。しかし農業も、かまや鍬からハウス、農機具など常に新しい技術を取り入れてきた分野です。
これからも先進的な技術の導入は進められていくと考えられますが、まずはタブレットを導入して、紙で行ってきた作業をデジタル化する取り組みから始めてみましょう。
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