自動車整備・販売もオンライン商談で、タブレットを活用してみよう

自動車業界はハイブリッドカーや電気自動車、コネクテッドカーなど日々開発が進められていますが、一方で若年層を中心に自動車の保有率が減少傾向にあることなどから、メーカーや自動車整備・販売店も新たな戦略が求められています。

その1つが、タブレットを活用した顧客体験です。この記事では、自動車整備・販売店がタブレットを活用してどのような体験を提供しているのか紹介します。また、最近はさまざまな業種でオンライン商談が進められていますが、自動車販売におけるオンライン商談のメリット・デメリットについても把握しておきましょう。

自動車整備でのタブレット活用

自動車整備分野でも、整備診断やマニュアルの電子化など作業のIT化が進められていますが、PCの持ち込みにくい現場であることから、携帯性と操作性に優れたタブレットが活躍しています。

たとえば、その日の作業工程表の作成を、表計算アプリなどを使って確認できるようにすると、整備士はタブレットで指示項目を都度確認しながら作業することができます。

これまではホワイトボードなどに書き込まれていましたが、作業中に確認したい場合はホワイトボードが掲示されている場所へ移動しなければなりませんでした。タブレットによって、その場で指示の確認を行えるので時間のロスをなくし効率的に作業が行えます。

また、電子カルテを使った顧客情報や車両状態の入力もタブレットで行えます。カメラ機能を使い、画像を撮影してカルテに添付することも可能です。整備作業では、整備マニュアルの閲覧、交換部品の在庫確認、またその場で発注できるシステムを構築すれば、タブレット1つですべて作業場を離れることなく完了できます。

自動車整備におけるタブレットの有用性は、顧客への対応にもあります。顧客に修理の要望を確認するときは電子カルテを照らし合わせ、情報を共有することで、聞き間違い・書き間違いなどのミスを防ぎます。

また顧客とのコミュニケーションにも役立てることができます。どのように整備したか、どのような部品を交換したかなど撮影した写真を使ってプレゼンテーション形式で説明し、必要に応じて拡大して強調することもできます。

ショールームや顧客の自宅など、実際の現場に移動しなくても分かりやすく説明できるため、顧客の満足度向上に役立てることができるでしょう。

自動車販売でのタブレット活用

自動車販売分野では早くからタブレット活用が始まっていますが、場所を選ばずに商談ができること、カタログにはない表現で顧客に訴求できることが大きなメリットになっています。

あるディーラーではタブレットを活用した独自の商談支援システムを持っています。関心のある自動車に対し顧客の希望を入れカスタマイズされた車両を3D画像で表示します。画像は360度回転、あらゆる角度から車両を確認できるだけでなく、外観も街の中、アウトドアなど購入後の利用シーンに合わせたイメージを表示することができます。

またカスタマイズされた見積金額の提示、注文書の作成までタブレット1つで行えるようになっているため、試乗からショールームに戻り、PC作業で顧客を待たせることもありません。

このようなシステムをつくることで、販売店の中だけでなく展示会などのイベント機会や、顧客の自宅などにも提案できます。タブレットに必要な情報にアクセスできる仕組みをつくることで、資料にない質問を受けてもその場で調べて回答することができるため、スムーズな商談を実現します。

自動車販売におけるオンライン商談のプロセスと注意点

自動車のように、金額が大きいものは実物を見てから決める傾向があるため自動車販売は対面が基本ですが、非接触やオンライン購入の手軽さを求める声も少しずつ増えており、オンラインセールス・フィールドセールスの両方に対応することが求められています。

オンライン商談は、店舗から遠い人や外出・来店をためらう人にも営業しやすく、担当者も移動時間がなくなるため時間を調整しやすいというメリットがあります。そのため1日に行える商談数も増やすことが可能です。

またタブレットを導入すれば、リモートワークなどオフィス以外の場所でもオンライン商談を実現できます。タブレットなどの端末を導入し、モバイル通信などのオンライン環境の選定、カタログ・資料のデジタル化を行いましょう。

オンライン商談で自動車を即時購入するケースは希ですが、見積金額の提示や契約手続きがスムーズに行えるシステムをつくると、購入に前向きな顧客に訴求しやすくなります。

まとめ

オンライン商談の場合は、対面での商談とは相手の反応も変わるため、トークスクリプトなどの営業手法も異なります。オンライン商談を検討する場合は、タブレットやツールの使い方とともに、オンラインでの営業スキルを向上させる研修なども行いましょう。また、キャンペーンやサービス企画など、来店を促す施策を検討することも大切です。

営業活動でタブレットのご利用をお考えのお客様は、ぜひこちらの記事も参考にしてください。

プレゼンテーション・商談でのタブレットの活用