保険会社でもタブレットの活用が増えている!その背景は
はじめに
タブレットの視認性、操作性、そして携帯性のメリットを享受している業種の1つに、保険会社があります。訪問先で画面を表示させて保険商品を提案する、そのようなスタイルが増加の傾向にあります。
保険会社がタブレットを使用する背景には、契約書や署名の電子化が導入されてきたことが大きな要因と言えるでしょう。ここでは、保険会社のタブレット活用とメリット、また課題ともなる注意点などについて解説していきます。
保険会社でタブレット導入が進む理由
ハンコ文化を持つ日本では、これまで電子契約の普及は遅れをとってきました。
しかしコロナ禍により保険業界でも非接触・非対面へ移行し、2021年にはデジタル改革関連法が施行されたことに加え、DX化、ペーパーレス化などの動きも後押しする形で契約・署名の電子化が導入されるようになってきました。
もともと、保険契約に関しては顧客側がオンラインで済ませたいというニーズが高かったこともあり、個人向け契約ではオンライン契約が一般的になりつつあります。
また電子化の背景には、代理店契約を中心とした保険業界の複雑なビジネスモデルを効率化する目的があります。
保険は、保険代理店を介した契約が多く、代理委託契約や機密保持契約、各種書類などが必要になり、やりとりも複雑です。それらの関連書類をオンライン上で行うことにより、スピーディーな業務につながります。
電子契約が一般化されれば、営業にもタブレットの携帯は欠かせません。タブレットがあれば、保険の説明や保険契約だけでなく、外出先からも契約内容の照会が可能なため契約の更新、内容の変更などにもスムーズに対応できるようになります。
タブレットを活用する保険会社のメリット
電子契約も加味すると、保険会社がタブレットを活用することで多くのメリットが考えられます。
ペーパーレス化で営業活動がスムーズに
これまで保険会社では、PCや多くの紙資料を持ちながら営業先を回っていましたが、荷物が多いにも関わらず、不意な顧客の依頼などに対応できない現状がありました。
タブレットがあれば必要な資料を提示できるほか、これまでコピーと申請が必要だった顧客情報にもアクセスできるため、営業活動がよりスムーズに行えるようになります。
タブレットだけで契約申し込みが完結する
保険会社の中には、申し込みから契約締結、支払いまですべてタブレット上で完結できるサービスを提供しています。
タブレットにすることでパンフレットには動画や音声などによる説明も示すことができるため、顧客に訴求しやすく、またより分かりやすく説明することができます。
その後の契約までのプロセスもオンラインですべて確認しながら進めることができるため、ミスや不備なども起こりにくくなります。
印刷なし・印紙代不要
紙の契約書類の場合、用紙代や印刷代、そして印紙税がかかります。印紙税は契約のための書類に課税されるものですが、契約金額が高くなるほど印紙代も高くなります。電子契約の場合はこれらの費用は一切かからないため、大幅なコストカットにつながります。
営業資料が作成しやすくなる
顧客ごとに作成する営業資料は、データ化してファイルにすることで作成から整理までタブレット1つで行えます。携帯できるタブレットであれば、社外でも資料作成の時間をつくることが可能になり、営業の見直しや質の高いサービスの提供、または新しい戦略などを実現します。
迅速な対応による顧客満足度の向上
自動車保険や火災保険など、不慮の事態が発生したとき、タブレットで契約内容の照会ができれば、外出先でも事故受け付けを進めることができます。顧客への対応をスピーディーにこなすことにより、顧客の満足度、信頼度アップ、長期的には業績アップにもつながります。
電子契約による注意点
タブレットで営業先から顧客情報や契約内容の照会にアクセスできるようになることで、重要になってくるのがセキュリティ対策です。保険会社では、多くの個人情報や機密情報を扱うためデータ保護は必須です。
そのためにはタブレットに顧客情報がデータとして残らない仕組みをつくること、紛失や盗難にあった場合にも、通信を停止し情報が流出しないサポートシステムを導入することなどが求められます。
情報漏えいは会社の信用に大きく関わるリスクの高いものなので、タブレット導入の検討段階からセキュリティ対策と社員向けのマニュアル作成など、体制づくりから行っていきましょう。
まとめ
保険会社では、タブレットを使うことによって保険商品の説明や契約に活用するだけでなく、営業活動をより効率的、効果的に行うためのスピーディーな対応や、売上につながる戦略などを検討することが求められます。
電子契約が一般的になりつつある今、営業活動のためにタブレットの活用を検討してみてはいかがでしょうか。そのためには顧客のニーズや利便性の向上、そして信頼を高めるセキュリティなどの基盤づくりも合わせて考えていきましょう。
営業活動でタブレットのご利用をお考えのお客様はこちらの記事も参考になさってください。