工場・製造現場で使用されるタブレット 活用方法や注意点をチェック
タブレットのメリットは、持ち運びしやすい大きさであること、場所を問わずに利用できる点です。そのため、工場や製造現場においても広く利用されています。
この記事では、工場や製造現場でタブレットを活用する事例について紹介するほか、工場などでタブレットを利用する場合の注意点についても説明します。
タブレットの利用に慣れて使いこなすことができれば、業務の効率化も期待できます。
目次
工場でタブレットを利用するメリット
工場でタブレットを利用するメリットとしては、下記があげられます。
・持ち運びしやすい
・操作が簡単
・場所を問わずに利用できる
持ち運びしやすい
タブレットは持ち運びをしやすい点がメリットです。工場内で端末を利用する場合、作業マニュアルの確認や作成した仕様書の内容を変更する作業などがあり、さまざまなデータを取り扱います。そのため、本来であればパソコンの利用が理想といえます。
しかし、パソコンは大きくてかさばるため、持ち運びには適していません。その点、タブレットならパソコンと同様の作業を行えるほか、パソコンと比べるとコンパクトなサイズなので、容易に持ち運びができます。
操作が簡単
タブレットは操作が簡単な点もメリットといえます。タブレットは画面の表示を見ながらタップして操作するため、スマホと同様の感覚で操作できます。
パソコンの操作はキーボードで行うため、初めて操作すると難しく感じられることもありますが、直感的に操作できる点はタブレットならではの良さといえます。
場所を問わずに利用できる
タブレットは場所を問わずに利用できる点もメリットです。Wi-Fiがつながる場所で利用できるのはもちろんのこと、オフラインでも利用できる設定にしておけば、工場内でWi-Fiがつながらない場所があったとしても、マニュアルなどを参照できます。
タブレットなら広い工場内のどこでも利用できるため、作業の効率化が実現します。
工場でタブレットを活用する方法
工場でタブレットを活用する事例として主なものをあげると、下記があります。
・マニュアルの確認
・仕様書の変更
・報告書の作成
マニュアルの確認
タブレットを利用してマニュアルの確認を行えます。
作業中にマニュアルを確認したいときは、タブレットを利用すると検索するときと同じような感覚で調べられるほか、工場内のどこにいてもマニュアルを確認できるので、いつでも手軽に調べられる点がメリットです。
作業に関するマニュアルが紙媒体の場合は分厚いものになりやすいため、持ち運びが不便な上に、調べたいマニュアルを見つけるまでに時間がかかってしまいます。
タブレットを利用すれば、マニュアルを調べる手間が省けます。
仕様書の変更が容易に
タブレットを利用すると、仕様書の変更を容易に行えます。
仕様書には製品の寸法や性能などが記載されており、仕様書に基づいて製造することで作業工程の合理化につなげられます。
製品というものは、顧客の要望に応えたり、時代に応じたものにグレードアップしたりする関係で、製品の一部を改善するマイナーチェンジが行われることがあります。それにともない、仕様書の変更が必要となる場合があります。
仕様書が紙媒体の場合は、一度作成した仕様書を変更しようとすると時間と手間がかかってしまいますが、タブレットで仕様書のデータを編集できる場合は、画面上で操作するだけで仕様書を簡単に変更できます。
変更済みの仕様書は、従業員のタブレットに送信するだけなので、変更済みの仕様書の配布も簡単に行えます。
場所を問わずに報告書を作成できる
タブレットを利用して報告書を作成することも可能です。報告書を作成するソフトやアプリをタブレットにインストールしておくと、画面の表示にしたがって手軽に報告書を作成できます。
また、タブレットで撮影した画像を報告書に載せられるので、報告書の内容はよりわかりやすいものとなります。
作成した報告書をタブレットで送信すれば、報告書の内容は従業員同士で確認できます。
工場でタブレットを利用する場合の注意点
工場でタブレットを利用する場合の注意点としては、下記があげられます。
・オフラインでも利用できるようにする
・セキュリティ対策を万全にする
・防水、防塵対応のタブレットを使用する
オフラインでも利用できるようにする
工場でタブレットを利用する場合は、オフラインでもタブレットを利用できる設定にしておきましょう。
工場内の大部分ではWi-Fiがつながることが多いですが、場合によっては工場内でWi-Fiが利用できないこともあります。
Wi-Fiのエリア外でタブレットが利用できないと、作業に支障が生じる原因にもなりかねません。
工場内でタブレットを常に利用できるようにするためにも、オフラインの状態でもタブレットを使えるようにしておきましょう。
セキュリティ対策を万全にする
タブレットを利用する上で特に抑えておきたい点は、セキュリティ対策を万全にすることです。
タブレットはネットを介して利用する端末であるため、工場内で利用しているタブレットに第三者が勝手にアクセスしてしまうと、マニュアルや仕様書、指示書など、会社の機密情報が閲覧されてしまいます。
セキュリティ対策の手段としては、下記があげられます。
・タブレットを使用する場所は、工場や製造現場に限定する
・タブレットで外部のアプリにアクセスできない設定にする
・従業員ごとにアクセスできる情報を制限する
・情報漏えい対策ソリューションを利用する
それぞれについて簡単に説明します。
タブレットを使用する場所は、工場や製造現場に限定する
タブレットを使用する場所を工場や製造現場に限定することで、タブレットの紛失を防ぎやすくなります。タブレットを紛失すると、情報が漏えいする原因につながりやすいので、タブレットを使用する従業員は、タブレットの使用場所を守ることが大切です。
タブレットで外部のアプリにアクセスできない設定にする
タブレットで外部のアプリにアクセスしない設定にしておくこともセキュリティ対策として効果的です。
従業員の情報リテラシーが高まると、従業員自身の判断で外部のアプリにアクセスしないようになりますが、一部の従業員が勝手に外部のアプリにアクセスしてしまうことも考えられます。
タブレットで外部のアプリにアクセスできない設定にしておけば、外部アプリへのアクセスが原因で不正ログインされる可能性は低くなります。
従業員ごとにアクセスできる情報を制限する
従業員ごとにアクセスできる情報を制限することも、セキュリティ対策となります。
もし、従業員がさまざまな情報にアクセスできれば、アクセスの頻度が増えるため、その分不正アクセスされる可能性も高まります。
それぞれの従業員が必要な情報にのみアクセスできる設定にしておけば、情報にアクセスする頻度を減らせるため、不正アクセスの防止につながります。
情報漏えい対策ソリューションを利用する
セキュリティ対策を十分に行うためには、情報漏えい対策ソリューションの利用を検討しましょう。
情報漏えい対策ソリューションの機能として一例をあげると、機密情報へのアクセス制限、登録されたユーザー以外はデータを持ち出せないことがあります。
情報漏えい対策ソリューションを利用することで、セキュリティ面の課題の解決につなげられます。
防水・防塵対応のタブレットを使用する
工場や製造現場では、防水・防塵対応のタブレットが適しています。
工場や製造現場の中には水を多く使用するケースがあるほか、作業中にホコリが舞いやすい現場もあります。このような過酷な環境下で防水・防塵に対応していないタブレットを使用すると故障の原因になりかねません。
防水・防塵対応のタブレットなら、水がかかりやすい場所やホコリが多く舞う場所でも耐えやすい機能を有しているため、タブレットが故障しにくくなります。
まとめ
工場や製造現場においてマニュアルの確認や仕様書の変更などの事務的な作業を行いたい場合、タブレットを導入することでこれらの作業が容易に行えます。
報告書などの書類ができあがったらタブレットで送信するだけで済むので、書類の内容は従業員同士で即座に確認できます。
工場などの現場でタブレットを使用する場合は、セキュリティ対策はもちろんのこと、Wi-Fiがつながらない場所でも使えるようにするために、オフラインでも利用できる設定にしておくと良いでしょう。
また、工場などでは水やホコリからタブレットを守るため、防水・防塵対応のタブレットの利用が適しています。
工場や製造現場でタブレットを導入して、作業時間の短縮による業務の効率化を目指しましょう。