タブレットを導入しても活用されないケースも 導入を成功させるには?
- 2022.06.28
タブレットを導入すると、直感的に操作ができるうえに持ち運びしながら作業ができるため、業務の効率化が見込めます。
しかし、実際にタブレットを導入してみると、従業員がタブレットをなかなか利用しないケースもみられ、タブレットの導入費用だけがかさんでしまう場合もあります。
業務においてタブレットを十分に活用できれば、作業をスムーズに進められるうえにコストの削減も図れます。
この記事では、タブレットを導入できない理由をあげたうえで、タブレットの導入を成功させるためにはどうすれば良いか、という点について説明します。
タブレットを導入できない理由は?
タブレットをなかなか導入できない理由としては、下記が考えられます。
・活用方法が分からない
・初期投資のコストがかかる
・費用対効果の予測を立てにくい
・ペーパーレス化が思うように進まない
それぞれの理由について掘り下げていきます。
活用方法が分からない
タブレットを導入できない理由として、そもそも活用方法が良く分からないことがあげられます。
タブレットを導入すると業務が効率化する、ということは良く耳にします。
しかし、タブレットの導入が初めてである場合、どんな業務でタブレットを活用すれば良いか、ということが分かりにくいと感じてしまいます。
仮に「会議では、紙媒体の資料を使わずにタブレットの画面上に表示させる」という案が出たとしましょう。
しかし、会議の参加者からは「タブレットの操作方法が良く分からない」「紙の資料の方が読みやすい」という声が上がることも考えられ、せっかくの案が却下されてしまうこともあり得ます。
タブレットをうまく活用すれば、業務を効率的に行えるようになるものの「どのように活用すれば良いか」ということが見えなければ、タブレットが導入されてもほとんど利用されない事態にもなりかねません。
初期投資のコストがかかる
タブレットの導入に踏み切れない理由として、初期投資のコストがかかる点があげられます。
特に、タブレットを導入する場合は、最初にまとまった台数のタブレットを購入しなければなりません。
タブレットを導入すれば費用対効果が見込めるとはいえ、タブレットを導入するための費用が高額であると、タブレットの導入を見送ってしまうケースもあり得るでしょう。
費用対効果の予測を立てにくい
初期投資のコストがかかることと関連して、費用対効果の予測を立てにくいことも、タブレットの導入に踏み切れない要因となり得ます。
タブレットの初期投資にコストがかかったとしても、業務の効率化によって人件費や紙などの事務的なコストが抑えられるという予測が立てられれば、タブレットの導入はスムーズに進められることでしょう。
しかし、タブレットを導入する前に計算した費用対効果の予測は、あくまでも予測に過ぎません。タブレットの導入に高額のコストをかけたとしても、コストに対する十分な効果が見込めなければ、タブレットの導入自体が損失になりかねません。
費用対効果が確実に見込めなければ、タブレットの導入という決断をしにくくなってしまいます。
ペーパーレス化が思うように進まない
タブレットを導入する目的の一つとして「ペーパーレス化」があります。
ペーパーレス化を実現すると、紙の使用量が減るため、紙の購入コストを抑えられます。また、業務で使用する資料を紙媒体のものからタブレットの画面表示に変更すると、人件費も抑えられます。
なぜなら、紙媒体の資料を作成する場合は、複数枚の資料をまとめる作業などが発生するほか、できあがった資料を運ぶ手間もかかってしまうためです。
会議の資料を電子データ化できれば、そのデータは会議の参加者のタブレットに共有されます。それにより、紙媒体の資料を作成する手間が省けるため、人件費の削減効果が期待できます。
しかし、実際にタブレットを導入するとなると「紙の資料を電子化する作業に手間がかかる」「紙の資料の方が作業をしやすい」という意見が上がってしまい、タブレットの導入によるペーパーレス化がなかなか進まないこともあります。
タブレットの導入を成功させるには?
タブレットの導入を成功させるポイントは、タブレットを導入する目的を明確にしておくことです。
また、タブレットの導入前に操作方法を教育しておくことも重要といえます。タブレットを導入する場合は、多くの業務を一斉にタブレットに置き換えるのではなく、一部の業務から徐々に置き換えていくと、タブレットの導入が成功しやすくなります。
ここでは、タブレットの導入を成功させるためのポイントについて説明します。
タブレットを導入する目的を明確にする
タブレットを導入する場合は、タブレットを導入する目的を明確にしておくことが重要です。
例えば「タブレットを導入して業務を効率化する。残業時間を削減して働きやすい環境づくりを目指す」という目的があげられます。
タブレットを導入する目的を決める場合、単に「業務を効率化する」という内容だけでは従業員にとって印象が薄くなるため「残業時間を削減して働きやすい環境づくりを目指す」というように具体的な内容も盛り込んでおきます。
タブレットを導入してメリットを受けられることが分かれば、従業員はタブレットを自発的に利用しやすくなり、タブレットの導入をスムーズに進められます。
タブレットの操作方法に関する説明会を開く
タブレットを導入する場合は、操作方法に関する説明会を開催しましょう。
タブレットの導入がうまくいかない原因として、従業員がタブレットの使い方を十分に理解していないことがあります。
見方を変えれば、従業員にタブレットの操作方法を教育しておけば、従業員はタブレットを問題なく利用できることでしょう。
従業員のタブレットの利用率を高めるために、説明会では操作方法に加えて、タブレットを活用するとどんなメリットがあるか、という点にも触れておくことが大切です。
ペーパーレス化は段階的に進める
タブレットを導入することによるペーパーレス化は、段階的に行うことがポイントとなります。
例えば、最初は会議の資料をペーパーレス化して、会議でタブレットの利用に慣れた頃を見計らって報告書の作成をタブレットで行ってペーパーレス化する、という流れにします。
会議でペーパーレス化が実現すると、従業員の多くはタブレットの使用に慣れるため、他の業務もペーパーレス化する場合にスムーズに進みやすくなります。
誰しも、変化が急激すぎると抵抗を感じやすいですが、変化のペースがゆるやかであれば変化に対応しやすくなるものです。
そのため、ペーパーレス化は段階的に進めることがポイントといえます。
タブレットを導入すると費用対効果は十分に見込める
タブレットの導入が順調に進めば、多くの場合は費用対効果は十分に見込めます。
タブレットを導入する場合にかかる費用は主にタブレットの端末代であるのに対し、削減されるコストは人件費や紙などの事務用品コストとなります。
タブレットの導入費用はまとまった額となる一方、タブレットを長く使用するほど人件費や事務用品のコストは大きく抑えられます。
タブレットを導入する場合、端末の費用よりも削減されるコストの方が多額になることが多いため、タブレットを導入した場合の費用対効果は十分に見込めるといえます。
まとめ
タブレットの導入がなかなか進まない原因は、多額の費用をかけてタブレットを導入しても、業務で活用されない可能性があるためです。
しかし、タブレットは持ち運びしやすいサイズであるため、外出先でも利用できる端末であり、外出先でも作業ができます。
また、タブレットを導入すれば、会議の資料や業務に関する報告書は紙媒体のものを使う必要がなくなり、ペーパーレス化につながります。
つまり、タブレットを適切に使えば業務の効率化とコストの削減が見込めるため、費用対効果は十分に期待できます。
タブレットの導入を成功させるには、なぜタブレットを導入するのか、という点を明確にすることが大切です。業務の効率化を実現して、働きやすい環境づくりを目指しましょう。
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