建築・建設業で必須のツール「タブレット」 多種多様な情報の管理が簡単に!

  • 2022.05.28

建築・建設業の現場責任者は、指定された納期までに建築物を図面通りに完成させる責任を負います。

その責任を果たすためには、作業は予定通りに進んでいるか、図面に基づいて作業を行っているか、資材の量や作業員の人数は適正か、という点を常にチェックしなければなりません。

建築・建設業において管理業務を行う場合は、現場でタブレットを使用するとスムーズに進められます。さらに、タブレットを利用すると現場で文書の作成なども行えます。

建築・建設業でタブレットを導入するとどんなメリットがあるのか、また、建築・建設業でタブレットを活用する事例について説明します。

建築・建設業でタブレットを導入するメリット

建築・建設業でタブレットを導入するメリットとしては、下記があげられます。

・パソコンより持ち運びがしやすい
・タブレットで撮影できるので記録がしやすい
・現場で書類の作成が可能 書類を早く提出できる
・作業に関する情報を従業員同士で共有できる

パソコンより持ち運びがしやすい

タブレットならではのメリットは、パソコンより持ち運びがしやすい点です。

特に、建築・建設業は屋外での作業が多いため、現場までパソコンを持ち運ぶのは不便に感じてしまいます。しかも、現場でパソコンを開いての作業は面倒に感じてしまうことでしょう。

その点、タブレットなら現場まで手軽に持ち運べるほか、現場でタブレットを使用しながら作業をスムーズに行えます。

現場にタブレットを持ち込んで、その場ですぐに作業を行える点はタブレットならではの強みといえます。

タブレットで撮影できるので記録がしやすい

タブレットを導入すると、撮影の作業はタブレットでできます。つまり、タブレットがあれば、撮影するための道具を別途用意する必要がなく、現場の記録を手軽に行えます。

もし、現場にタブレットが導入されておらず、撮影などの記録作業をパソコンで行う場合、撮影するための道具としてデジタルカメラ、またはスマホなどを別途用意する必要があります。

しかも、デジタルカメラやスマホで撮影した画像をパソコンに取り込む作業も必要になるため、手間がかかってしまいます。

タブレットで現場の状況を撮影すれば、タブレットで書類を作成している画面に撮影済みの画像を添付するだけで済むので、作業が効率化します。

現場で書類の作成が可能 書類を早く提出できる

また、タブレットを使用すると書類を現場で作成できるため、書類を早めに提出できます。

タブレットで書類作成の画面を表示して文章を入力し、撮影済みの画像を添付して書類ができあがれば、タブレットで書類を送信するだけで提出が完了します。

従来は、事業所に戻ってからパソコンを使って書類を作成する方法が一般的でしたが、タブレットで書類を作成すればその必要がなくなるため、作業時間の短縮につながります。

また、現場で作成した書類を早めに提出できれば、書類を受け取った人も早く仕事を始められるため、会社全体でみても作業の効率が高まり、生産性の向上が実現します。

作業に関する情報を従業員同士で共有できる

タブレットを導入すれば、作業に関する情報を従業員同士で共有できます。

例えば、建物の設計図や作業の段取り、建物の完成予想図を他の従業員のタブレットに配信します。それにより、他の従業員にも情報が共有されます。

タブレットに配信される完成予想図は立体的な表現も可能であるため、従業員の間で完成後の建物をイメージしやすくなります。

建築の作業を効率的に行うためには、従業員の間で作業の方法や建物の外観など、さまざまな情報を共有することがポイントです。それを実現するためには、タブレットの導入が効果的といえます。

建築・建設業でのタブレット活用事例

建築・建設業でタブレットを活用する事例としては、下記があげられます。

・図面の管理、閲覧
・文書の作成
・作業員のスケジュール管理
・オンライン会議の参加

図面の管理、閲覧

建築・建設業でタブレットを導入すると、図面の管理はタブレットで行えます。

建物の図面には、建物を真上から見た「平面図」、建物の外側にいる状態で建物を真横から見た「立面図」、建物と道路の関係を示した「全体配置図」などさまざまな図面があります。

これらの図面を紙媒体で持ち歩くとかなりの量となるため、持ち運びに苦労する点が課題となっていました。

その点、タブレットを利用すれば、クラウド上に保管されているさまざまな図面のデータを画面上に簡単に表示できるため、必要な図面を探す手間が省けます。

また、図面に修正が必要な場合は、タブレットの画面上で編集して修正できます。修正した内容は各従業員のタブレットに送信しておくだけで済みます。

各従業員は、タブレットで図面の内容を閲覧できるため、建物の図面に関する情報共有が可能となります。

文書の作成

タブレットを利用して文書の作成も可能です。タブレットに文書作成のアプリがインストールされていれば、画面を見ながら直感的に文書を作成できます。

タブレットで文書を作成するメリットは、タブレットで撮影した画像をそのまま文書に載せられることです。

建築・建設業の文書では、作業の進み具合や建物が完成した状態の画像なども載せることが多くあります。

パソコンで文書を作成するときに画像を載せる場合は、デジタルカメラやスマホなどで画像を撮影し、パソコンに取り込む作業が発生しますが、タブレットなら撮影済みの画像を文書に添付するだけで済みます。

作業員のスケジュール管理

タブレット端末にスケジュール管理ができるアプリをインストールしておくと、タブレットを使って作業員のスケジュールを管理できます。

建築・建設業の現場で作業を進める場合、どのような作業を行う必要があるか、作業に対して作業員を何人割り当てれば良いかなど、作業計画を現場でも把握しておく必要があります。

事業所のパソコンで作成した作業スケジュールをタブレットでも見ることができる設定にしておくと、作業スケジュールを見ながら作業の進み具合を確認できます。

もし、作業に遅れが生じている場合は、作業員のスケジュールをタブレットで確認し、他の現場の人員に比較的余裕があれば、遅れが生じている現場に他の現場の作業員を割り振ることも可能です。

タブレットで作業員のスケジュール管理を行えることで、現場に作業員が足りているか、不足しているかを一目でチェックでき、現場ごとの人員の過不足を調整できます。

オンライン会議の参加

タブレットを利用するとオンライン会議に参加できます。

会議の日時と現場での作業が重なってしまっても、タブレットを利用すれば現場にいながら会議に参加することが可能です。

かつては、会議は会議室に集まって行うことが一般的でしたが、コロナ禍においてはオンライン会議が日常的に行われるようになったため、現場にいながら会議に参加することに違和感がなくなりました。

オンライン会議なら、会議に参加するための移動時間は不要となるため、業務の時間を有効に活用できます。

まとめ

タブレットは持ち運びが容易であるため、建築・建設の現場に持ち込みやすい点がメリットです。また、文書作成や撮影がタブレット1台で行えるほか、他の従業員と建築・建設の業務に関する情報を共有できます。

タブレットを活用すると、各種の図面や必要な資材の量、作業員のスケジュールなどさまざまな管理が容易に行えるほか、オンライン会議の参加など、現場にいながらできる作業も増えるため、作業の効率化により労働時間の削減につなげられます。

なお、建設現場はホコリが多い環境であるため、精密機器であるタブレットの利用には適さないと考えられがちですが、現在では防水・防塵対応のタブレットも提供されています。

そのようなタブレットなら、建設現場においても十分に利用できます。

働き方改革に取り組むことが一般化している今こそ、タブレットを導入して作業を効率化し、働きやすい環境づくりに取り組みましょう。

建築業・建設業でのタブレットの活用方法についてさらに知りたい方は、こちらを参考にしてみてください。