バッテリーレスの据え置き型のタブレットはどう使う?


はじめに

頻度の違いはあれ、タブレットは「持ち歩いて使うもの」という前提で作られており、持ち運びしやすいその手軽さと見やすさが特徴でもありますが、近年ではタブレットの用途も多様化し、「据え置き」での利用も広がりつつあります。

しかしタブレットを据え置きで利用するにはリスクが伴うため、その課題を解決する「バッテリーレスタブレット」というものが開発されています。そこで今回は、バッテリーレスタブレットの概要と特徴、バッテリーがもたらすリスクについて解説していきます。

据え置き型の用途

タブレットを据え置きで使う用途には、店舗でのPR映像配信などを行うデジタルサイネージ、公共交通機関や施設などで必要な情報が検索できるキオスク端末、店舗・飲食店などの会計レジや売上管理を行うPOS端末、オフィスやホテル、などの来訪者に対する受け付け端末などが考えられます。

ほかにも企業の勤怠管理や会議予約システム、工場の生産ラインでの監視、機器の制御、物流での在庫管理など、実にさまざまな業界で活用されています。

バッテリーレスタブレットとは

据え置き型として利用されることも多いタブレットの現状から、開発されたのがバッテリーレスタブレットです。文字通りバッテリーが搭載されておらず、直接ACアダプターやLANケーブルなどに接続して電源供給を行います。

一般的なタブレットと比較すると高額ですが、バッテリーがなくなることで長時間タブレットを使うことによるバッテリートラブルを防止します。バッテリーが劣化してタブレットが使えなくなるといった心配もなくなる上、製品の寿命自体が長くなるのでコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。

現在のところ、バッテリーレスタブレットはAndroid、WindowsのOSに対応しており、多くのメーカーで開発されています。使用目的を制限するキオスク端末として活用する場合、Windows 10であれば起動と同時に目的のアプリが立ち上がるのでスムーズです。アプリのインストールなどキッティングも、タブレットベンダーが対応しています。

タブレットにはスケジュール機能を付けているものも多く、設定した時間に自動で起動・シャットダウン、スリープモードなどが行えるため、長時間据え置きとして利用するタブレットにとても便利です。

タブレットを据え置き型にするリスク

では、なぜバッテリーレスのタブレットが開発されるようになったのでしょうか。それには、一般的なタブレットに内蔵されているバッテリーに問題があるからです。

据え置きとしてタブレットを使用する場合、場所により24時間稼働しています。24時間でなくても、デジタルサイネージなど固定された状態では、ACアダプターを付けっぱなしにすることが多くなります。これが、バッテリーを酷使することにつながるのです。

一般的にタブレットは、バッテリーが消費されると充電しますが、常に充電できる状態にすると、バッテリーを少し消費しただけで充電を開始してしまいます。つまり、短いスパンで消費と充電を繰り返しているため、バッテリーが常に稼働状態になり劣化が早まるのです。

一般的に、タブレットに使用されているバッテリーはリチウムイオン電池です。リチウムイオンは劣化により電解質の酸化を引き起こし、酸化するとガスが発生してバッテリーが膨張します。そのまま変形するケースもあれば、何らかの衝撃や条件が加わることで最悪の場合発火、爆発事故などにつながる可能性もあるのです。

一般的なタブレットを据え置きで使用する場合、バッテリーの制御が常に必要になり、放置すればトラブルに発展することも考えられるため、十分な注意が必要です。このような手間やリスクを回避するため、バッテリーレスタブレットが開発されるようになりました。

バッテリーレスタブレットの選び方

バッテリーレスタブレットは、据え置きとして固定し持ち歩く必要性を考慮しないため、画面の大きいものが選びやすくなります。製品によっては8インチ、10インチ、15インチやそれ以上のものも販売されています。画面の大きいものであればデジタルサイネージとしてもインパクトがあり、キオスク端末としても見やすく操作しやすくなります。

オフィスの勤怠管理や工場のシステム制御などには、大きさで選ぶよりもスペースに収まりやすいサイズを選ぶことが大切で、その場合はタブレットスタンドも考慮すると、使いやすさも変わります。デスクに置くタイプから、三脚タイプなどさまざまです。

また、データ転送や連携が多いものに関しては、メモリー容量やストレージ容量などを基準に選びましょう。

まとめ

近年は、タブレットの機能も強化されており、無線やBluetoothなどの通信機能も搭載され、データ連携などが容易になっています。またバッテリーレスタブレットの中には、周辺機器が活用できる端子が豊富なのも魅力です。それぞれの業務に合わせて最適なタブレットを選択しましょう。

バッテリーレスモデルのタブレットについて更に知りたい方は、こちらを参考にしてみてください。

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