授業に最適?タブレットと電子黒板を連携するには
- 2022.12.02
- 業種別活用法
コロナ禍により、リモート操作が可能なICT環境のニーズが向上しています。その中で注目されているのが、タブレットと電子黒板の連携で、手元の端末を操作しながら大画面に反映させることができるため、教育やビジネス会議などの現場で多く活用されています。
そこで今回は、タブレットを電子黒板に連携するための設定方法や基本機能、周辺機器などについて紹介します。
タブレットと電子黒板
電子黒板は、参加者全員が同じ画面を共有しながら学習やディスカッションができるICTツールです。大画面テレビやプロジェクターなどと異なり、「表示(拡大・縮小可能)」「書き込み」「保存」の3つの機能が備わっています。ミラーリング機器を使うことで、端末の画面を電子黒板に投影させることもできます。
電子黒板は、これまでパソコンと連携することが多かったのですが、最近はマルチOS対応の電子黒板が販売されるようになったことから活用の幅が広がり、スマートフォンやタブレットとの連携も可能になっています。
特にタブレットは、起動が速くタッチパネルで操作しやすい、書き込みやすいなどの特徴から、学校や塾の授業、ビジネスでの会議、カンファレンスなどに多く活用されています。
タブレットで実現する「学びの体験」
教育分野では、GIGAスクール構想によりタブレットの活用が普及してきました。
電子黒板は、教科書や教材などの資料を投影させ、先生がタブレットから拡大・縮小などの操作を行いながら学ぶべきポイントを強調することができます。また、タブレットを使って電子黒板の教材を生徒達のタブレットに一斉配布することも可能です。
タブレットと電子黒板の組み合わせにより、生徒達の学びに視覚的な印象を与えるほか、生徒たちが積極的に書き込む、作業するなどの行動力につながり、主体的な学びの体験ができます。先生にとっても板書・配布する時間を短縮し、効率的な授業を行うことができるでしょう。
会議をより便利に
タブレットと電子黒板の組み合わせは、ビジネス現場でも会議などに多く使われています。タブレットの優れた操作性を享受できるのはもちろん、多くの資料を持ち運ぶことなく電子黒板で共有し、紙資料の配布もなくなるためペーパーレス化を実現できます。
企業の場合、複数人の小さな会議から、カンファレンスなどの大規模な会場での会議まで活用されています。ほかの支社や営業所など離れた場所からでも資料の共有や会議のリモート参加が可能になるため、移動時間の短縮や業務効率化などにもつながっています。
連携機器と操作方法
タブレットと電子黒板を連携するには、ミラーリング機器が必要です。ミラーリングはケーブルを使わず、Wi-Fi環境で2つのツールを連携することができます。コンパクトなサイズが多く種類も豊富で、価格も2,000円くらいから10,000円以上のものまで様々です。
タブレットのOSはiPad、Windows、Androidがありますが、学校教育ではChromebookなども多く使われているため、ミラーリング機器がどのOSに対応しているか確認しておきましょう。
iPadを電子黒板にミラーリングする場合は、ほかにAppleTVが必要になります。AppleTV本体は1万円程度で購入できます。
ここでは、AndroidタブレットとChromecastを使った接続方法を説明します。Chromecastは、Googleが製造しているミラーリングです。Chromecastはモバイルデバイス対応で、Google Homeというアプリをインストールする必要があるので、アプリが使えるOSかを確認しておきましょう。
まずChromecastの設定を行います。本体についているケーブルを電子黒板の端子に接続します。電源アダプターをコンセントにつなぎ、本体についているランプが青色に変わるのを待ちましょう。青色になったらテレビの電源を入れ、セットアップ画面でHDMI入力に切り替えます。
次に、タブレットの設定です。Google Homeアプリをインストールし、アプリを起動します。「セットアップ」をタップすると「1台のデバイスが見つかりました」などと表示されます。タブレット画面に表示されたコードが、電子黒板の画面に表示されたコードと同じであれば「はい」をタップして次へ進みましょう。
Chromecastを使う場所を設定し、接続するWi-Fiとパスワードを入力すれば完了です。自動アップデート・再起動後に使用可能になります。
まとめ
電子黒板は高額のため、学校などで複数台購入する場合は、導入コストを考えて予算を組んでおきましょう。とはいえ電子黒板は汎用性が高く、授業だけでなく職員会議、イベント開催などに活用できるほか、スケジュールや行事予定を表示させてデジタルサイネージのように使うこともできます。ぜひタブレットと組み合わせて、オリジナルの活用方法をみつけてください。